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Solo Prowler Geist
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未だ、迷走中。

by DunkelFanG_Ez00
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『ワラゲッチャーV vs ワルゲッチャーV 第二部・逆襲のワラゲッチャー(Part3)』
さてさてさて、Part3開始でございます。

遂に、ワラゲッチャーが逆襲に向けて動き出します!
怒涛のPart3、スタートですッ!




【Scene15 : 捜索】

War Age―――レスクール・ヒルズ

戦乱続くこの時代においても、未だに自然が残されたこの場所で、大木の上から
生い茂る葉に紛れて周囲に目を光らせる影があった。ワラゲブルーである。

1ヶ月にわたる修行の後、影に別れを告げた彼女等が最初に取った行動は、例の
4人組の捜索であった。

ブルーはそこで2、3時間ほど監視にあたっていたが、4人組どころか人影すら
まばらなのを確認すると、インカムのマイクを3回叩き、本部への交信を始めた。

「こちらブルー、今のところそれらしい人影は見当たらず」
『さよか、ほんなら次のポイントに移動してやー』
「わかったのだー。通信を切るのだっ」
『頼んだでー』

ブルーは通信を切ると、溜息をついて木から降り始めながらボヤいた。

「まったく……グリーンはいっつも待機とか楽な仕事ばっかり取るのだ……」


本部では、グリーンが他の仲間達の報告をもとに地図にバツ印をつけていた。
地図はWarAgeの主要ブロック毎に線で分けられ、左上に今日の日付が刻まれている。

ここ数日、ワラゲッチャーは4人組の動向を掴むべく、グリーン以外の4人は
WarAgeの各所へと偵察に向かい、グリーンは本部に待機し、彼女等4人の報告を元に
地図へのマーキングをし、時刻ごとの出没位置を絞り込んでいった。そして―――、

「ほんなら、絞込みが済んださかいに。説明すんでー」

本部に集結したグリーン以外の4人は、本部の様変わり具合に驚きを隠せずにいた。

壁一面に貼り巡らされた数日分のマーク済みの地図、卓上に置かれた六文儀と計算機、
グリーンが紅茶を淹れたのであろうティーポットと飲み掛けのカップ、それと、
ここ数日の報告から分析した結果なのであろう地図。床には丸めたり引き裂かれたり
した紙片が散らばっており、修羅場じみた様相を呈していた。

そんな具合に散らかっている本部に驚く4人を脇目に、当のグリーンは何故か白衣に
油染みまみれという出で立ちで平然としており、彼女等を手招きして卓を囲むようにし、
己が4人の報告を元に清書した地図に、何処から出したのか伸縮式の指し棒を当てつつ、
説明をし始めた。

「皆の報告をまとめた上で、あの4人組が出現するポイントをある程度限定すると、
 ここになるんや」

グリーンが棒で指した点、そこには「ガルムCC」と、記されてあった。

「この辺は割と僻地でして、たまに、ソロゲリラや小規模なグループが徘徊してる
 程度らしいんですよ」

と、夜の酒場に調理人として潜入していたピンクが、そこで仕入れた情報を話す。

「確かに、ここでまともに戦うとなると、イチョンの友好が必要になるし、地形的にも
 水場が多いから大軍移動ってのには向かないだろうな」
「両軍の無線を傍受しとっても、この辺で軍属している兵士による戦闘が展開された
 形跡は殆ど無い。まあ、軍属言うても十把一絡げにはできんから、報告が無いだけっ
 ちゅう線も捨てきれんけど……」

そこまで言って、グリーンはティーカップに手を掛けたが、中身は既に冷めていた。
それを、グリーンの表情から察したピンクが、ティーポットを持って紅茶を淹れに
走っていく。

「ともかく、あのお姉さんから聞いた連中の装備と編成を考えると、連中は主に奇襲に
 よる電撃戦で戦績を上げていると思っていい。と、なると出没ポイントは本隊から
 離れた僻地を選ばざるを得ない。だから位置的にはグリーンが最初に言ったポイントに
 絞れば問題は無いと思うんだが、問題は……」

イエローの言葉にブルーが神妙な顔で頷く。

「そう、出没する時間帯なのだ……」
「あの人たちと連絡が取れれば、それが手っ取り早いの。がるる~」
「まあ、そんなことは不可能と言ってもいいし、四六時中同じポイントを見張るのも
 時間と体力の無駄遣いだ。そこで、考えたんだけど」
「だいたい内容の想像はつくけどな。イエローはん」
「確かに陳腐な作戦だけどね。でも、連中をいぶり出すにはこの方法ぐらいしかない」
「それは……?」
「がるる~?」
「連中がアタシ達にやったことを、今度はアタシ達がやるってことさ。つまり……」
「今度はアタシ達が餌になる、ってことなのだ?」
「そういうこと。そこで……」

イエローは全員を呼び集めると、彼女等に小さな声で話し始めたのであった。



【Scene16 : 窮追】

War Age―――ガルムCC付近

それから数日、ワラゲッチャーは本部で特定したポイントを徘徊するようになり、
偶然にも遭遇した相手は軍属中立問わず、殲滅していった。

ただし、彼女等の格好はいつものカラフルなユニフォームではなく、ブラック謹製の
ドラゴンレザー装備一式になり、髪の色も元々黒いブラック以外は色の濃さは違えど、
茶髪や灰色といった、くすんだ地味な色に統一し、顔はサヴェッジ・キングから盗み
取ったマスクで覆っていた。

イエロー曰く、「実戦訓練と探索を兼ねた作戦」とのことで、このポイントで暴れて
いれば、いずれはあの4人組と相対することになる、という目論見だった。

それも今日で1週間になる。

「Titan Ageでの荒行も、無駄じゃなかったってことやんな」
「まぁね……癪だけど、認めざるを得ないわ」

敵に追われ続けながらフィールドを徘徊するのに比べれば、この程度の探索など、
彼女等にとって物の数ではなかった。しかし……、

「今日も来ないですねえ」
「なのだ……」

この日も遭遇したミニグループを殲滅したところであったが、目当ての4人組は
なかなか現れずにいた。

「いっそ、いつものユニフォームで出た方がよかったんちゃう?」
「それじゃあ、バレバレだろ。目的はあくまで、餌に喰い付いたと思ったら、実は
 自分達こそが餌だったってことに気付かせるのがミソなんだからさ」
「せやかて……なぁ、ブラックはん。ブラックはん?」

グリーンがブラックに視線を移すと、彼女は人差し指を口にあてて静かにするように
諭すと、4つの耳をヒクつかせ、周囲の気配に集中し始めた。その時、彼女の聴覚は
少し離れた茂みの中から起こった、撃鉄が起きる音を捉えていた。

「皆、伏せるの!」

ブラックの叫びと同時に銃弾が空をかすめたが、僅かに反応が遅れたピンクのヘッド
ガードをかすった程度で済んだ。しかし、それだけでは終わらない。背後と左右から
奇襲を仕掛けてくる人影があったが、素早く体勢を整えなおしたワラゲッチャーが、
各個に防ぎ、押し返した。

「ほォう? 俺達の奇襲をこうもかわしてくれるとは、相当の手練だなァ」
「久々に骨のあるナイスボーンナリね」
「喰らい甲斐が……ある」
「そうッスね。喰らわせていただきやしょう。初対面で申し訳ないッスが、
 覚悟していただきやしょうか」

奇襲用の軽装を整えた、忘れようも無いパンデモス男の4人組が、遂にその姿を現した
のであった。彼等はワラゲッチャー扮する5人組にじりじりと近づき、その包囲網を
狭めていった……筈であった。

『トウッ!』

彼女等が同時に空高く跳躍し、空中で回転すると4人組から少し離れた場所に着地した。

「初対面!? 笑わせてくれるのだッ!」
「ここで会ったが百年目ッ!」
「あの時受けた屈辱を!」
「きっちり百倍にして返したるで!」
「泣いたって許さないの、がるるのるー!」

跳躍して包囲から逃れた5人組は、彼等に向かって叫ぶと、各々の懐から球状の物体
――ワラゲッチャー・カプセル――を取り出し、声の限りに叫ぶ!

『変身ッ!!』

5人を包む光の眩さに、4人組はしばし目を逸らしていたが、光が収まった後に
現れた姿を見て、表情に驚愕の色を表した。

『ワ、ワラゲッチャーV!?』

ワラゲッチャー・スーツを装着した彼女達は、目前の4人組を文字通り親の仇の如く
憎悪のこもった眼で睨みつけながら、言った。

「友を殺し、アタシ達を辱めた悪党どもよ!」
「生まれ変わったアタシ達の力!」
「その身にたっぷり刻み込んであげましょう!」
「ウチらを怒らせたこと、死ぬほど後悔させたる!」
「謝ったって許さないの、がるるのる~!」

しかし、そんな彼女等の様子にも4人組は平然と構えていた。

「ハ! 俺達が悪党ならテメェらは何だ!? ハイエナ以下の腐れ外道じゃねぇか!」
「自分達の胸に手を当てて、今までの所業を悔いるべきッスよ……ねぇ?」
「悔いたところで……地獄への……直行便に……乗車は……確定済み……」
「死神に代わって、俺達がオマエ等に引導を渡してやるナリよッ!」

4人組はそれぞれに得物を構え、ワラゲッチャーに迫ろうとしたが、彼女等の様子に
呆然とした。いや、それは彼等だけではない。ワラゲッチャーもである。ただ一人を
除いては。

何と、グリーンが戦いを前にして悠然と紅茶を飲んでいたのである。流石にこの行為は
4人組の神経を逆撫でした。

「テッ、テメェ……俺達の奇襲をかわしたのには確かに驚いたが、その程度で
 調子コイてんじゃねぇぞコラァッ!」
「なんてマイペースなモニっ娘ナリか……」
「マイペースったって、限度があるッスよ!」
「彼女は……やる気……ナッシング……」

憤っていたのは4人組だけではなかった。

「グリーン! お前一体何してるんだ!?」
「戦いの最中にティータイムなんて、マイペースにも程があるのだッ!」
「まさかさっきの戦いで疲れたなんてことは……」
「グリーンちゃんどうしちゃったの、がるる~」

ワラゲッチャーの4人も、グリーンのマイペースさには慣れていたが、流石にこの
行動には度肝を抜かされていた。しかし、当のグリーンは双方の憤りに動じる様子も
無く、紅茶を飲み終えると、悠然と立ち上がり、言った。

「まだゴングは鳴ってへんで。実のところ、今日連れて来たゲストがちぃとばかり
 遅れとるんや。もう少し待っとき!」
「ゲストだぁ!?」

その言葉と共に、突如として空が、大地が僅かに震え出した。

「そろそろ……やな」



【Scene17 : 鳴動】

グリーンが呟くように言うと、本格的に天地が大きく震えだした。

「よう来てくれたで……相棒!」

突如として起こった天変地異とも思しき現象に、4人組は驚愕を隠せずにいた。

「なっ、なんだ!? 奴等に調和持ちがいるなんて聞いてねえぞッ!」
「これは……シーリング・スカイとは違うッス! 何か別の……」
「別のって何ナリかぁッ!?」
「あれを……見ろ、皆……」

5号が指差した先には、渦状に歪んだ大地と、空があった。そこから、空を
突き破るが如く2体、地を割るが如く1体の、生物とも無生物とも分からぬ
モノが出現した。

「コレがウチの『自分流』、ノア・タイタン・ハイパーや!」

低空を浮遊する上半身、空を旋回する鳥状の物体、地上を闊歩する下半身。
この奇妙な取り合わせは、どう贔屓目に見てもノア・タイタンには見えない。
しかし、そんな疑念はグリーンの一声によって、一気に払拭されることになる。

「いくでオマエら、合体や!」
『Warrior, Beak, Olvan! All Servant Combine!』

グリーンの一声に、各物体に取り付けられたクリスタル状の物体が光りだし、
逆関節状の下半身が回れ右の要領で動き出し、人型の下半身を成し、それに
積み重なるように上半身が降下したところで、その隙間を縫って、鳥状の物体が
上半身と下半身の間に滑り込んでコア・クリスタルをセットし、クリスタルから
切り離された本体は、右腕に用意された突起部に連結される。

それら一連の動作が済むと、コア・クリスタルが放電し、ノア・タイタンの
両眼がギラリと光り、電子音声が合体の完了を告げた。

『Combining Complete! NOAH TITAN HYPER!』
「さーて、覚悟してもらおか、アンタら!」


ワルゲッチャー4人組は、突然のノア・タイタン出現に声も出せずにいた。
まさか、彼女等がここまで本気で殺しにかかるとは、思いもしなかったからだ。

「ノア・タイタン……だとぉ!?」
「あいつら、どこまで外道ナリか……」
「あんなモンまで出されちゃあ、手の出しようがありやせんッスよぉ!」
「…………いや」

他の3人がうろたえる中、5号のみは冷静に考えていた。

「ここは……War Age……タイタンは……Titan Ageでしか……本領発揮……できん」
「そ、そういえばそうッスッ! 5号さん、ナイスな目の付け所ッスよ!」
「とすると、アレは……」
「ただのハリボテ、こけおどし、ウドの大木ナリよッ!」
「へへっ……そうかそうか……そうだよなぁ。ハッタリかましてビビらせよう
 なんざ、連中も墜ちるとこまで墜ちたもんだぜェ!?」

目の前の巨人を恐れるに足りないハリボテと判断した4人組は、ワラゲッチャーに
向き直って、余裕の笑みを、蔑みの笑みを、小莫迦にした笑いを立て始めた。

「いやぁ、そこまでデカいハッタリかませる度胸はスゴイッスね、お嬢さん方」
「さすがに合体まで見せられた時は、チビりかけたナリがね」
「だが……所詮は……それだけ……」
「ただのハリボテ、鉄屑とわかりゃあビビる必要なんて無ェ。前は思わぬ邪魔が
 入りやがったが……今度こそ嬲り殺しにしてやるぜ、クソジャリども!」


彼等が己の渾身の一作を口汚く罵る様子にグリーンの怒りは爆発寸前までに
高まっていた。

「おんどれら……ようも言うてくれたな……ウチの作品が……ハリボテやて?
 鉄屑やてぇ!? ほんなら、ホンマにそうかどうか、その目でよう見さらせぇッ!
 タイタン! あの4人をぶち殺したりやぁっ!」

グリーンの一声にタイタンの両眼がギラリと光ると、腰部のサイド・アーマーが、
左腕の機銃が、右腕に連結されたコア・ビーク頭部のロック解放が、それぞれに
稼働し始め、眼前の4人組に向けられる。

「うはぁ、昔あんなオモチャ見たことあるッスよ! ブリキのロボット!」
「いやいや、そんな仕掛けまで作ってるとは凝ってるナリなぁ!?」
「素晴らしい……までの……ハッタリ……」
「ヘッ、撃ち出されるのは巨大な銀球ってかぁ!? アッハハハハハハ!」


4人組がノア・タイタンの挙動を口汚く罵るにつれ、グリーンの両肩が怒りに
震えていく様子が、他の4人にも見て取れた。というより、彼女等にしても、
グリーンのこの行動は予想外の出来事だった為、事の成り行きを呆然と見守る
他に、術が無かった。

「な、なぁ、グリーン。あれって……」
「いつの間にあんなも」
「おんどれぁああッ! いてもうたれやあぁッ!」
『ヒィイイッ!?』

グリーンの発した命令で、左腕の機銃が回転しながら火を吹き、腰部両サイドの
火炎放射器から火が放たれ、右腕からはワイヤーに繋がれたコア・ビークの頭部が
未だ笑い続ける4人に向けて一斉に射出された!

「!」

紛れも無い実弾と察知した4号は、予めマーキングしたポイントにテレポートで
飛び、テレポート・クロースで他の3人を引き寄せた。タイタンから放たれた
攻撃は、4人が先程まで立っていた大地をズタズタに抉り取ってしまっている。

「こ、これって……」
「本物、ナリねぇ……」
「す、すまん……」
「気にするこたぁねえさ。誰もWarAgeにモノホンのタイタン持ってくるなんて、
 考えもしねえだろうよ。それより、問題はこれからだ」

4人組は、タイタンの攻撃で発生した土煙に紛れて、手近な遮蔽物を盾に
しながら彼女等の様子を伺っていた。

「確かに連中、前とは明らかに動きが違うッス……」
「動きだけじゃ……ない……この前とは……気迫も……別物……」
「まるで、飢えた狼ナリよ。連中に何があったナリか!?」
「さぁな。だが、だからと言って退くわけにはいかねえだろう。こうなったら
 やるとこまでトコトンやるしかねぇが……問題はあのデカブツだ」
「操縦者は……緑の……だと」
「それじゃあ、そいつを一点集中ナリか!?」
「莫迦。連中だってそのくらい百も承知だろうよ。メガネへの攻撃は死に物狂いで
 妨害してくるに決まってらぁな!」
「じゃあ、このまま黙って黒焦げパンダにされるのを待つナリかぁ!?」

4号は少し考え込むと、意を決して言った。

「2号」
「ヘイ?」
「ワルゲッチャー・キャノン改を持って来い」
「えぇッ!? あれはまだ未完成ッスよ? テストだってまだ……」
「それに、本拠地からここまで持って来るのに相当時間がかかるナリよ!」
「だが……」
「ああ、今のところ、あのデカブツに対抗するにはそれしかねえ。俺達はお前が
 キャノンを運んでくるまで、何とか時間を稼ぐ!」
「しかし…………わかりやした!」

4号の言葉に2号は頷くと、立ち上がって一気に駆け出した!

「すぐに取ってきやス! それまで皆さん、粘って下さいッス!」
「おおっ、お前に命運預けたぜッ!」
「途中で殺されるなナリよー!」
「出来るだけ……大急ぎで……頼む」

2号が走り去るのを見届けると、3人は互いに顔を見合わせて頷き合った。
ワラゲッチャーの―――大半はノア・タイタンの攻撃だったが―――は、
最早、間近に迫りつつある。

「よし……兄弟、死ぬ気で時間を稼ぐぞ!」
「オッケーナリよぉ!」
「了解……!」

遮蔽物から出てくる人影を見つけたのは、ピンクだった。しかし、先程と違うのは
明らかに一人減っているということだった。

「ハン、すっかり怯えて逃げ出した思てたんやけどな」
「誰が逃げるかよ、ジャリごときに」
「その割には……」
「お前等、一人減ってないか!?」
「ああ、2号は仕方ねえナリよ。アイツは銃器恐怖症ってやつナリ」
「この前も今も散々銃を撃ってたの~。がるる~?」
「人には……それぞれ……事情ってものが……ある」
「それに、だ」

4号が一歩前に出て、得物の槍を肩に掛け、

「テメェらなんざ、オレら3人で十分過ぎる上に釣りが出らァ!」
「その通りナリね!」
「腐れ……外道……許すまじ」

一気に啖呵を切ると、ワラゲッチャーの5人も負けじと一歩踏み出し、

「友を殺し、アタシ達を辱めたた悪党どもよ!」
「生まれ変わったアタシ達の力!」
「その身にたっぷり刻み込んであげましょう!」
「ウチらを怒らせたこと、死ぬほど後悔させたる!」
「謝ったって許さないの、がるるのる~!」

彼女等も啖呵を切ったのだが、その様子を3人組は呆然と眺めていた。

「なァ、テメェらよ。その口上の仕方しか知らねぇってんじゃねぇだろな!?」
「莫迦の……一つ……覚え……」
「うっ、五月蝿い! 行くぞ皆ッ!」
『おーっ!』
「ヘッ、しゃらくせェ。ヨッシャ兄弟、気合入れろやぁーッ!!」
『応ッ!』

こうして、互いの仕切り直しを終えて、戦いは再開された。


【第二部・Part4へ続く】
by DunkelFanG_Ez00 | 2007-05-08 21:26 | 【封印】MoE書き殴りSS・3